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2011-06-25

相棒 7-12 逃亡者

感想
この話では犯罪人引渡し条約について述べられる。犯罪人引渡し条約とは、外国で犯罪を犯した人物を祖国へ引き渡すというものだ。驚くことに日本はこの条約をアメリカと韓国としか結んでいない。だからその2カ国以外で邦人が犯罪を犯しても、日本は裁くことができない。この話では日本と犯罪人引渡し条約を結んでいない国の人間が日本で犯罪を犯すので、犯罪人引渡し条約について考えさせられる。

今回、右京はほぼ単独で捜査を進めるので、やや暴走気味である。特に刑事部長に反論するところが印象に残る。亀山薫がいたころにはそのようなことはあまりなかったのだが、どうも右京は彼がいなくなってから変わってしまったようだ。右京は亀山がいたころは自分をコントロールできていたのだろう。だから右京は彼を最高の相棒として認めていたのかもしれない。

この話で登場した左刑事は右京以上に暴走していた。そのような性格なので伊丹とは対立していたのだが、伊丹とはそりが合わないわけではなかったようだ。伊丹が最後に左に「おまえみたいな馬鹿、嫌いじゃない」と言っていたとき、彼の脳裏にはあの男が映っていたのかもしれない。

それにしても官房長は相変わらず回転寿司には不慣れなようだ。でも刑事部長でも頭の上がらない存在なので、警察組織の人間としての威厳があるのは確かだ。